漫画(カラー)のスキャン(自炊)
ここでは、コミックス、および、漫画雑誌のスキャン(自炊)をする際の設定を紹介しています。その中でも、カラー作品を取り上げます。
ほとんどの設定は「漫画(白黒)のスキャン」と同じですが、「画像処理」など一部の設定が異なります。
漫画が白黒の場合は『漫画(白黒)のスキャン』をご覧ください。カラー部分はカラーの設定で、白黒部分は白黒の設定でスキャンし、最後にそれぞれのファイルを統合すると良いでしょう。
用紙のセット方法
漫画の場合、用紙のセットは通常の読み取り方向ではなく、横向きに置くとよいでしょう。
漫画の場合は、多少のズレも気になることが多くなります。このため、自らで裁断した切り口が横の抑える場所に当たると、徐々にずれてしまうことがあります。
写真の赤い矢印が自分で裁断した辺です。
その点、横向きの置き方ですと、3辺すべてが販売されているときの状態、つまりは出版社が大型機械でしっかりと製本した時の綺麗な切り口を基準にスキャンが開始されます。
この状態では、ズレが生じにくく、とくにズレが気になりやすい漫画のスキャンに適した置き方となります。
スキャン後はファイルの編集で向きを変更する必要が出るものの、より綺麗にスキャンする際にはこの方法も検討しましょう。
なお、この置き方ですと、PDFファイルで文字を検索することができるOCRの機能が正常に作用しません。ですが、漫画の場合は文字を検索して探すということはほとんどないでしょうから、あまり気にしないようにしましょう。
出力設定
「ファイル名」はお好みで。
「ファイル形式」はPDFに。詳細設定で詳細を選択できます。特に意識しないのであれば、そのままにしましょう。
「保存場所」はお好みで。普段使っていない容量が余ったパーテーションやハードディスクドライブがあれば、そちらを設定すると良いでしょう。良く分からない場合は「ピクチャフォルダに保存する」をチェックしましょう。
スキャナの設定
スキャナの設定は、下の方の「詳細設定ダイアログボックスを使う」にチェックし、その後右側の「開く」を選びます。これで詳細に設定が可能になります。
基本
「ユーザー設定」は不要です。同じ内容を他の設定時に使うようでしたら、設定後に登録を選んでおきましょう。
「モード」は「24ビットカラー」を選択します。
「用紙サイズ」は「自動検知」でかまいません。サイズが決定しているようでしたら、後ほど説明する「領域」にて細かく設定しておくと良いでしょう。
「解像度」は「600dpi」にします。ファイルサイズが大きくなるものの、より細かいところまでスキャンすることが可能です。
「読み取り面」は「両面」にします。
「斜行補正」にはチェックを入れないようにします。
「モアレ除去」は解像度を600pdiにすると、選択が出来なくなるため、設定不要となります。
「スキャンオプション」は「先読みスキャン」にします。
「領域」は「マージン」を「-0.1cm」にしましょう。ただ、この設定を行うと、断ち切りが多い漫画や見開きで表示されているページなどの一部が切り取られることとなります。
この辺りは、外枠部分の切れ方の綺麗さを取るか、それとも断ち切りをぎりぎりまで表示させたり見開きのページをしっかりと絵が継続するのか、どちらを選ぶかによって決めましょう。後者の場合はマージンの設定は「0cm」のままにします。
明るさ
「明るさ」は「103」に設定します。メモリを一つ左にずらしましょう。あまり明るいと、薄い色が抜け落ちてしまいます。そのことに対する対応となります。
この場所以外は基本的に設定変更不要です。
画像処理
「エッジ強調」は「シャープ」になるように右側にゲージを移動させます。
「文字方向検知」はチェックしないようにします。イラストのみのページなどがある場合、一部だけ自動で変更されず、後々個別に変更する必要が出てきます。少なくとも、当サイトで紹介する方法であれば、ここはチェックせずにいましょう。
「裏映り/地色除去」はチェックしないようにします。この部分が「漫画(白黒)のスキャン」と異なる点です。薄い色などを使っているカラー作品の場合、その色が見えなくなってしまうことを防ぎます。紙の色がそのまま出てしまうという欠点があるものの、本来のカラーの色合いを重視するため、ここはチェックしないようにしましょう。
この地色除去により、漫画雑誌などの色のついた紙でも、その色が白く表示させることが可能です。
この他は基本的に設定不要です。
その他
「継続モード」はチェックします。何回かに分けて紙をセットするときに必要になります。何回かに分ける必要が無い時も設定しておいて問題のない部分です。
「長さで検知」はチェックします。
「超音波で検知」はチェックします。ただし、二枚紙が重なっているようなものをスキャンするときは外します。
「給紙オプション」は「パネルで給紙」を選びます。紙が無くなるとスキャンが一時中断されますが、再度紙をセットし、スタートボタンを押すとスキャンの継続が可能になります。「自動給紙」も同じような機能ですが、紙を整えてからスタートボタンを押した方が良いため、こちらを選びましょう。
この他の設定は基本的に不要です。
ボタン割り付け
頻繁に使うボタンであれば、お好みのボタンに割り付けましょう。スキャナの右下のボタンに設定されます。