Adobe Acrobat Standard 11を用いたpdfファイルの確認と修正
ここでは「Adobe Acrobat Standard 11」を用いた電子書籍を自分でスキャンした際のファイルの確認と修正方法を紹介します。
方法は前バージョンの「Adobe Acrobat Standard 10」とほとんど変わりませんので、画像等は前バージョンのものを使用しております。
読むだけの機能しかない「Adobe Reader」とは異なるソフトですので、ソフト名をご確認ください。
あくまで電子書籍化するうえで必要最低限の情報のみを紹介しますので、より詳しい情報をお求めの場合は別途情報をお探しください。
紹介するのは次の通りです。
- pdfファイルの確認方法
- pdfファイルのページ削除方法
- pdfファイルのページ挿入方法
- pdfファイルの左右見開き変更方法
この辺りがわかれば、電子書籍化する上では十分です。
電子書籍のpdfファイルの確認方法
「Adobe Acrobat Standard 11」を用いたpdfファイルの確認は、「Adobe Acrobat Standard 11」でpdfファイルを開くだけで可能です。
あとはページを眺めていき、問題のあるページがあった場合は削除したり、そのページを再スキャンし直し、ページを挿入するなどして対応します。
漫画の見開きページなどで左右の位置が重要なものの場合は、左右の位置の変更も行うとよいでしょう。
この確認作業が終わるまではスキャンをした用紙等を捨てないようにしましょう。捨ててしまうと問題があった時にスキャンしなおすことができなくなります。
電子書籍のpdfファイルを確認するための便利な設定
事前に次の設定をしておくと、比較的楽にpdfファイルの確認が可能です。
環境設定を変更する
環境設定で最初にファイルを開いたときに表示される形式を設定しておくと、ファイルを開く都度、設定を変えるより便利です。
ここでは一例を紹介します。
まず、上部メニューの「編集」→「環境設定」をクリックします。
次に、表示された環境設定の左側の「ページ表示」をクリックし、右側にある「デフォルトレイアウトとズーム」で「ページレイアウト」を「連続見開きページ」に、「ズーム」を「25%」に設定します。設定を終えたら最後に下の「OK」をクリックしましょう。
この「ページレイアウト」の項目や、「ズーム」の数字はパソコンのモニターの大きさや、自分の確認方法によって変更しましょう。1ページ1ページ、しっかりと確認したい場合はそれぞれを「単一ページ」「全体を表示」にするのも良いでしょう。ただ、1ページずつ確認するとキリがありませんので、しっかりスキャンされていること前提で、紙が斜めに読み込まれていないかなど、簡単なチェックのみで止めたほうが良いと思われます。
メニューに表示されるアイコン変更
人によっては上部メニューに表示されているアイコンを変更したいかもしれません。
より自分に合った項目を追加しておきましょう。
やり方は上部メニューの「表示」→「表示切り替え」→「ツールバー項目」を選び、あとはお好みの設定のチェックマークを付けたり外したりするだけです。チェックマークを付ければアイコンが表示されます。
作業中に見え方を変える
先に初期設定の見え方の変更方法を紹介しまたが、作業中に変更したいこともあるかと思います。
最初は小さくいっぺんに確認し、問題があった場合に大きく映して確認するなどが一例です。
1ページのサイズを変更する際には、マイナスボタンやプラスボタン、パーセンテージが記入されている数字部分の変更ですぐに変更が可能です。
また、画面に1ページのみを表示したい場合は1ページのみ表示のアイコンを、見開きを連続で表示したい場合、見開きを2ページずつ表示したい場合などは、それぞれのアイコンボタンを押しましょう。
この辺りは何度か試して、どのボタンがどういった表示をするのか確認しておくとよいでしょう。
電子書籍のpdfファイルのページ削除方法
pdfファイルのページの削除は、白紙のページを削除したり、スキャンミスがあった時に不要なページを削除して改めてその部分のみスキャンして挿入するときなどに活用します。
「Adobe Acrobat Standard 11」でのページの削除方法は次の通りです。
操作方法はいろいろありますが、キーボード操作の場合は、まずは「CTRL」「SHIFT」「D」の3のボタンを同時に押します。
すると、ページ削除の項目が出ますので、削除したいページ番号を入れます。ここでのページ番号は、本のページ数ではなく、そのpdfファイルで見た時のページ番号です。
pdfファイルの消したいページ番号は、本のページ数のズレが生じていることもありますので、この点はご注意ください。
何ページかわからないことが多いため、一度画面表示を1ページのみ表示するようにし、そのページの場所で「CTRL」「SHIFT」「DEL」の3のボタンを同時に押します。すると、開始ページと終了ページがそのページのみに指定されますので、そのまま「OK」ボタンをマウスでクリックして希望のページを消すことができます。
複数のページを消す場合は、その消したい最初のページをまずは確認し、その場所から何ページ分消すかを数えて数字を打ち込むと良いでしょう。
わからない場合は、1ページずつ消していくことをお薦めします。
1ページずつの表示は上部メニューのアイコンの該当箇所をクリックします。
消し間違えた場合はすぐに「CTRL」「Z」の2つのボタンを同時に押すと、もとに戻ります。間違えた後に一度保存をするともとに戻せませんので注意しましょう。その場合は、改めて該当ページをスキャンして、ページを挿入することで対応可能です。
マウス操作で消していく場合は、メニュー画面のページを削除のアイコンをクリックし、その後「ページを削除」の項目が出ますので、開始ページと終了ページを入力します。
電子書籍のpdfファイルのページ挿入方法
pdfファイルへのページの挿入ですが、まずは別途挿入したいページだけをpdfファイルとして用意する必要があります。
そして、ページの挿入をしたいページに移動し、マウスで上部にあるアイコンをクリックします。マウスを上まで持っていくと「挿入」の文字が表示されるので、アイコンがどれかわからない場合はアイコンの上にマウスを移動させて確認しましょう。
アイコンをクリックするとどのページの前後に挿入するかのメニューが表示されます。
ここでのページ数とは、本のページ数ではなく、pdfファイルのページ数です。途中でページの削除を行ったり、表紙の有無などによって本のページ数とpdfファイルのページ数とが異なっていることが多くあります。
ですので、ページを1ページ単位の表示に切り替え、挿入したいページまで移動し、その前か後ろかを確認した後に挿入するようにしましょう。1ページ単位の表示の切り替えに関しては「pdfファイルの確認方法」の項目をご確認ください。
1ページ単位の表示は上部のアイコンの1ページのみの表示をする部分をクリックするだけです。その後、複数ページ表示に戻したい場合は、同じ位置にある右側のボタンを押しましょう。
電子書籍のpdfファイルの左右見開き変更方法
pdfファイルの見開き変更方法は「CTRL」「D」の2つのボタンを同時に押すと「文書のプロパティ」を開くことができます。
「詳細設定」の項目を選択し、そこにある「読み上げオプション」の「綴じ方」を「左」か「右」のお好みの方向に変更すると設定完了です。
漫画であれば「右」が一般的です。
書籍であれば「左」であることもあります。
初期設定は「左」のため、漫画中心にスキャンしている人は変更する必要があるでしょう。
なお、この設定を行わなくても、pdf閲覧用機器によっては閲覧機器の方で変更ができるものもあります。頻繁に見るようなものでないのであれば、機器の方で調整するのも良いでしょう。
マウス操作でしたら、上部のメニューの「ファイル」→「プロパティ」を選ぶと「文書のプロパティ」画面が出てきますので、同様に読み上げオプションの綴じ方を変更します。
また、マウスの右クリックで表示されるメニューの中にも「文書のプロパティ」がありますので、その項目からも「文書のプロパティ」を開くことができます。